フルモデルチェンジが予想される2025年モデルの新型エルグランドは、デザインや技術、快適性の大幅な進化が期待されています。最新の情報や改良ポイント、競合車との比較を解説。ファミリーカーとしての実用性はもちろん、洗練されたドライビング体験を求める方に向けて、新型エルグランドの魅力はどこにあるのでしょうか?
新型エルグランドの概要と進化
15年ぶりのフルモデルチェンジ、その背景とは
日産の高級ミニバン「エルグランド」は、2025年に15年ぶりとなるフルモデルチェンジを迎えると予想されています。初代モデルが1997年に登場して以来、「高級ミニバン」というカテゴリーを牽引してきたエルグランドですが、トヨタのアルファードやヴェルファイアの台頭により市場での存在感が弱まりつつありました。
そのため、生産終了の噂も囁かれていましたが、ここにきてフルモデルチェンジが行われ2025年〜2026年には次期モデルの発表があるのではないかとされ、新たな進化への期待が高まっています。
新型エルグランドの登場は、単なる新車種の投入にとどまらず、日産の高級ミニバン市場への再挑戦を象徴する動きとも言えるでしょう。
新型車型「E53型」の特徴とは
フルモデルチェンジ後の新型エルグランドは「E53型」として開発が進められているでしょう。この新型では新しいプラットフォームを採用し、車体サイズが拡大されると予想されています。
ボディを拡大することで室内空間のさらなる広さを実現し、ファミリー層やビジネスユースでの利便性も向上する見通しです。また、エクステリアデザインは現行型から大幅に刷新されるでしょう。
トヨタアルファードとの競争を見据えた戦略
開発において、最大のライバルとなるのがトヨタのアルファードです。その高級感とブランド力で高い人気を誇り、エルグランドが厳しい競争にさらされてきた要因とも言えます。差別化を図るために、性能面とデザイン面の両方で革新を追求する戦略が進められています。
特に注目されるのは、最新の電動システム「e-POWER」と燃費効率を大幅に向上させた新技術の搭載です。これにより、燃料コストの削減を重視するユーザー層の需要を取り込み、差別化を図る狙いがあります。
注目のデザインコンセプトとその意味
デザインは、従来の直線的で重厚感のあるスタイルから一変し、流れるような流線型のフォルムを採用することが噂されています。このデザインの背後には、空気抵抗を減らす工学的な配慮とともに、未来的で洗練されたイメージを強調する狙いがあると言われています。
さらに、VモーショングリルやブルーLEDヘッドライトといった日産車特有のデザイン要素も取り入れることで、ブランドらしさを維持しつつ、他車種との差別化を図るでしょう。こうした独自のデザイン哲学は、エルグランドが他の高級ミニバン市場で再び存在感を確立するための重要な要素となるでしょう。
注目すべき新技術と性能
電動4WD「e-4ORCE」の詳細
2025年にフルモデルチェンジを迎えるであろう新型エルグランドには、日産が誇る最新の電動4WDシステム「e-4ORCE」の採用が期待されますこのシステムは、前後輪それぞれを独立して制御する電動モーターを活用しており、優れたトルク配分を実現します。その結果、雪道や雨天時など滑りやすい路面でも高い安定性を提供するだけでなく、コーナリング時の挙動も大幅に向上します。
また、「e-4ORCE」はドライバーの意図を正確に反映する精密な制御が可能であり、高級ミニバンとして求められる快適な乗り心地も損ないません。これは、乗員の揺れを最小限に抑える技術によるものです。フルモデルチェンジを経てさらに進化し、走行性能を大きく引き上げることでしょう。
最新ハイブリッド「e-POWER」とは
革新的なハイブリッド技術「e-POWER」の最新モデルが搭載されることが期待されています。エンジンを発電専用として使用し、駆動を完全に電動モーターに任せるシステムで、高いレスポンス性能と静粛性を兼ね備えています。
この技術は、さらに効率的な発電性能を実現し、小排気量ながら十分なパワーを提供します。また、高速走行時や急加速時にもストレスを感じさせない性能を誇ります。従来のエンジン車では体験できないスムーズな走行と燃費性能が実現されることでしょう。
燃費倍増の秘密:新世代ユニット技術
燃費性能が現行モデルの約10km/Lから約20km/Lへと倍増することが期待されています。その理由の一つが、日産が開発した「可変圧縮比エンジン(VCR)」です。このエンジンは、圧縮比を8.0から14.0までシームレスに変更できる技術を備えており、走行状況に応じて最適な燃費性能を提供します。
さらに、「e-POWER」との組み合わせにより、効率的な発電と動力供給を可能にすることで、燃費の飛躍的な向上が実現するでしょう。この新世代のユニット技術は、ドライバーの燃料コスト削減だけでなく、環境負荷の軽減にも期待が高まります。
運転支援システム「プロパイロット」の進化
先進運転支援システム「プロパイロット」の最新バージョンが搭載されるでしょう。このシステムでは、高速道路での運転支援がさらに向上しており、ドライバーの負担を軽減するとともに安全性が向上します。
特に注目されるのが「プロパイロット2.0」の導入です。このシステムでは、状況によってはハンズオフ運転が可能となり、渋滞時や長時間の運転でも快適なドライブ体験を提供します。また、最新のカメラやセンサー技術を活用して、車両周囲の物体を精密に検知し、衝突回避や車線維持機能も強化されています。
これらの進化した運転支援技術は、高級ミニバンとしての価値をさらに高める要素の一つとなるでしょう。
デザインと高級感へのこだわり
流線型を意識したエクステリアデザイン
デザイン面で大胆な進化を遂げることは間違い無いでしょう。ボディの流線型を意識したエクステリアデザインや空力性能を向上させながらも高級感を一層際立たせるデザインになるのではないかと予測されています。
フロントは、未来感と存在感を同時に演出し、大柄なデザインで視覚的なインパクトだけではなく、高級感が強化されると見られています。
さらに、直線的なキャラクターラインと、切れ立ったリアデザインが組み合わさることで、エルグランドの威厳を新たな形で示すものとなりそうです。この洗練された外観は、同じく高級ミニバンであるトヨタアルファードに負けない存在感を放つ重要な要素となるでしょう。
大空間インテリアの新提案
内装デザインには、日産が誇る最新技術がふんだんに盛り込まれると期待されています。「大空間」をテーマとしたインテリアへのこだわりは、家族やビジネス利用など、多彩なシーンでの快適性を追求する日産の姿勢を象徴しています。大型インフォテイメントディスプレイなどが組み込まれる予定で、デザインと機能性が高次元で融合しています。
どの座席に座っても最適な快適空間が得られ、後部座席におけるリクライニング性能やラグジュアリーな装飾もあり、エルグランドならではの「おもてなし」精神を感じられる仕様となる見込みです。
ライバル車種と比較した内外装の豪華仕様
トヨタアルファードをはじめとしたライバル車種と競争するため、内外装においても一層の豪華さを備えてくることでしょう。外装デザインでは、近年の市場で重視されるモダンかつ洗練されたスタイルを実現する一方、カスタマイズの自由度も高いモデルになると予想されます。
単なる豪華さを追求するだけでなく、実用性と快適性を追求したモデルとなるでしょう。そのため、ラグジュアリーなミニバンセグメントにおいて確固たる地位を築くことに期待したいです。
ユーザーの声を取り込んだ改善点
現行型エルグランドから進化した新型モデルでは、ユーザーから寄せられたフィードバックが重要な役割を果たすことになるでしょう。特に、「荷物スペースがやや狭い」といった声や、「長距離ドライブ時の疲労感軽減が必要」といった要望を反映し、新型ではボディサイズを拡大し、室内空間のさらなる広がりが期待されます。
インフォテインメントや運転支援システムの分野でも、より直感的な操作性を求める声が多く寄せられており、最新のジェスチャー操作機能や大型ディスプレイ、さらに進化した「プロパイロット」技術を採用することで、ユーザーエクスペリエンスの向上が行われるでしょう。単なるフルモデルチェンジにとどまらず、ユーザー目線での改善を積極的に取り入れることができているのか否かによって評価が変わってくるでしょう。
市場投入と今後の展望
市場デビューは2025年後半か
市場デビューは、2025年後半と予想されています。現行モデルは2010年の発売以来、14年以上にわたりモデルチェンジが行われていませんでした。そのため、今回のフルモデルチェンジは「15年ぶり」の大改造となり、多くの市場関係者やファンが期待を高めています。
かつて「高級ミニバン」の代名詞的存在だったエルグランドは、トヨタのアルファードが登場したことで市場シェアが揺らいでいました。かつての栄光を取り戻すことができるのか、大いに注目されています。
国内外の市場ターゲットと価格予想
市場ターゲットは、日本国内だけでなく、北米やアジア市場も視野に入れていると見られています。トヨタアルファードが世界中で支持を得ている一方で、ブランド力を再構築するためには、より広い市場展開が不可欠です。
特に北米市場では、多人数乗車のラグジュアリーな需要が高まっており、この市場での成功が復活の鍵となります。
価格については現行モデルよりもアップグレードした装備や性能から、500万円台から700万円台という高級志向の価格設定が予想されています。
将来のエルグランドシリーズの可能性
ハイブリッド技術や電動4WD「e-4ORCE」を搭載したバリエーションモデルの投入が期待されます。また、将来的には完全電動モデルもあるのではないかと噂されています。
最近日産がジャパンモビリティショー2023で公開したBEVコンセプトカー『ハイパーツアラー』が、新型エルグランドの設計思想や技術に影響を与えている可能性もあります。これにより、日産の先進技術を象徴するモデルとして、新型エルグランドは市場での地位をさらに確立していくでしょう。