国内大手のタイヤメーカー横浜ゴム株式会社は、2023年2月7日に北海道旭川市の「北海道タイヤテストセンター（Tire Test Center of Hokkaido＝TTCH）」に冬用タイヤ（スタッドレスタイヤ）の氷上旋回性能をテストするための屋内氷盤旋回試験場を開設したことを発表した。2023年1月5日から稼働している。
国内最大級
2023年1月24日ごろ、日本列島は10年に一度とも言われる大寒波に見舞われた。全国的に積雪や路面凍結による交通事故や渋滞が多数発生した。
横浜ゴムでは日々、路面凍結路や積雪路における冬用タイヤの開発を行なっている。氷上旋回性能試験場は特に路面凍結路において制動性能の次に重要視されている氷上旋回性能の工場を目的として新たに設立された。
鉄骨造平屋建てで全長56×全幅56メートル、室内高（最高部）12.3メートル、氷盤面積1,960平方メートル、旋回半径10〜22メートルまでの試験が可能だ。
TTCHは2015年12月に開設され、さまざまなタイヤテストを繰り返してきた。冬用タイヤ向けの屋内氷盤試験場を2018年1月に、2020年11月には氷の表面温度をマイナス10度〜0度までコントロールできる冷媒装置を設置している。
今回完成した旋回試験場と合わせてテストを行い、より安全性を高めた冬用タイヤの開発を行なっていく。
北海道タイヤテストセンターの概要
・名称：北海道タイヤテストセンター（英文：Tire Test Center of Hokkaido＝TTCH）
・開業：2015年12月
・所在地：北海道旭川市神居町上雨紛500
・敷地面積：906,462平方メートル
・試験対象：乗用車およびトラック・バス向け冬用タイヤ（春から秋は夏用タイヤの試験にも活用）
・試験コース：時速100キロメートル超での高速試験が可能な直線約1キロメートルの圧雪路を持つ全長2.3キロメートルの周回路、氷盤路、雪上/氷上登坂路、雪上/氷上旋回路、勾配5パーセントの全長1.1キロメートルの圧雪ハンドリング路
屋内氷盤旋回試験場の概要
・建物寸法：全長56メートル、全幅56メートル、室内高（最高部）12.3メートル
・延床面積：3,136平方メートル
・氷盤面積：1,960平方メートル
・試験旋回半径：10〜22メートル
・構造：鉄骨造平屋建て
・稼動：2023年1月
